Bentwood Vertical 63を使っていて困ってることがあるんです。
エスプレッソを淹れていて、ビターが出なくなるまで粗くすると秒数が短くなってしまうんです。
他にも調整のアプローチはあると思うんですがそれは一旦置いといて、
良い感じに流速を下げることはできないかなと思って考えました。
挽き目を粗くすることで流速を下げることができるんじゃないか、
そんな直感に反することを思いついたので書いておきます。
アイデア
グラインダーを良くしていって思ったのが、粒度が揃うと秒数を揃えるには結構細かくしないといけないな、ということです。
微粉の量かなと思っていましたが、ちゃんと考えてみました。
ドリップでは粉が動くので当てはまらないかもしれないので、エスプレッソに限った話です。
粒度が揃ってるのと、微分があるのってこんな感じかなと思います。
豆全体を粗くすると、当然隙間が大きくなり水の通り道は大きくなりますよね。
ですが、隙間をいい感じに埋めるように細かい粉が入ると、密度が高く、水の通り道が限られて流速が遅くなると考えられます。
同じ流速でもグラインダーが変わると挽き目が変わるのも納得ですね。
では、次の図のような場合だとどちらが流速が早いでしょうか?
大きい豆と小さい豆の境界では水の通り道が少し大きくなっているものの、元々あった通り道がなくなっているので意外と流速が落ちているのではないか、というのが今回のアイデアです。
サンプル
バリスタハッスルのブログを見ていて思いました。
やっぱり部分的に粗いと流速落ちるんじゃないかって。
この粒度分布とショットのタイムを見てください。
自信出てきましたね。
仮説
上記のことから思ったのが次の仮説です。
ある範囲の割合の豆を粗くした場合、パックの充填率が上がる。
流速は充填率で考えられるかなと思います。
ある範囲の割合っていうのは、全体を粗くしてしまうとやはり流速が早くなってしまうので、限界があるということです。
粗くするほど密度が上がり、流速が遅くなると考えられます。
今回実験して実証まではやらないのでそこはごめんなさい。
豆と時間に余裕があれば、、
有効な範囲
ある挽き目のうち、何%を粗くすれば充填率が上がるかを考えます。
この値はどれくらい粗くするかによって変わります。
豆の粒度の最大値は豆のまま。
粉の一部を全て豆のままにすることを考えます。
豆のままで詰め、隙間に元の粒度の粉を詰めることで豆を最大量変えた状態を作れます。
ざっくりの計算します。
元の挽き目の状態から同じ体積分を豆に置き換えていくことで上の最大量変えた状態を作れます。
そのままでは重量が増えてしまうので、置き換える豆の量を調整することで、ある程度の範囲が求められます。
なので、置き換えられる豆の割合は
豆のままの充填率 * 元の挽き目の充填率
で計算できます。
同様に他の挽き目でも計算できるので、以下の式で求められる割合以下であれば、どれだけ粗くしても充填率が上がると考えられます。
粗くした挽き目の充填率 * 元の挽き目の充填率
結論?
実際試してないのと、色々損失を考えていないので内容的には怪しいです。
ちゃんとやりたい人は計算してみてください。
より広い範囲でもいけるはずですが、今回のところは以下の内容です。
挽いた豆全量のうち、 粗くした挽き目の充填率 * 元の挽き目の充填率 以下の割合を粗くすると充填率が上がる。
どこか別の分野でちゃんとやってると思うのですが知っていたら教えてください。
土木とかコンクリートあたりでもやってそうな気がします。
展望
今回は豆の一部を粗くすることで流速を下げることができる可能性を示しました。
これによって、豆を細かくしたくないけど流速を下げたい、ということが実現できるようになります。
また、豆全体を粗くして、その一部を粗くすることで、流速を変えずに全体を粗くするということも可能に。
いや〜、わかってますよ。
そんな場面ほとんどないし面倒だからやらないっていうのは。
でもこういうのが大事なんですよ、、きっと。
挽き目を変えないパターン、豆の一部を粗くして流速を下げるパターン、流速同じで豆を粗くするパターンとかを比較していくと、きっと味に影響が出るのが挽き目なのか流速なのかもわかってきますし、粒度分布のコントロールという観点でも面白いと思います。
まあ色々やってみて美味しいコーヒーを目指しましょう。
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